1300年前の古代人にとっても飛鳥は憧れの地であり、飛鳥を呼びかける歌は多く残っています。
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飛鳥は、狭義の意味では推古天皇期に飛鳥に都を開いた時から、藤原京に都が移る102年に栄えた都です。その飛鳥時代に起きた数多くの出来事を取り囲むように、飛鳥川が流れ、今でも棚田が残る自然豊かな地です。
歴史でもお馴染みの乙巳の変(大化改新 645年)が起こった「飛鳥板蓋宮跡」は飛鳥の中心。1963年に発掘されて以来、地下に何層にもわたって宮の跡が見つかり、飛鳥の重層な歴史を想像させます。
飛鳥時代は、仏教をはじめとする新しい文化の法や礼儀が取り入れられ、また遣隋使が始まりました。飛鳥の地には、海外からの新しい風がたくさん入ってきました。
近年の発掘で飛鳥の古墳から天文図の描かれた壁画(キトラ古墳、高松塚古墳)が見つかり、その煌びやかな壁画の様子から、古代飛鳥の世界観の刷新があります。『日本書紀』にも天文に詳しい僧の話が書かれています。
ー鳳凰、麒麟、白雉、白鳥、このように鳥獣から草木に至るまで符応はみな天地の生み出す祥瑞であるー
そんな飛鳥は、古代の歌人たちからも憧れの地でした。
奈良時代の歌人たちからも、飛鳥は「故郷」です。
彼らは、故郷・飛鳥に思いを込めてたくさんの歌を残しました。
朝夕その姿を変える飛鳥川だけでなく、丘や坂道、石橋、風、、どんなものにも呼びかけ歌を残しました。
ー今日もかも 明日香の川の夕さらず かわずなく瀬の 清(さや)けかるらむ (万葉集356)
ー飛鳥(とぶとり)の 明日香の里を置きて去(い)なば 君があたりは 見えずかもあらむ (万葉集78)
ー明日香川 明日も渡らぬ 石橋の 遠き心は 思えぬかも (万葉集2701)
ー明日香河 川淀さらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに (万葉集325)



日本最古の和歌集『万葉集』には、明日香(飛鳥)関連の歌が約150首あります。
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