与那国島でうたわれている歌。作詞者・作曲者不明。石牟礼道子作「緑亜紀の蝶」に出てくる歌です。
男女の別れを名残惜しむ、後ろ髪を引かれる想いからできた「うた」ではないかと言われています。
人との別れが主題で、現地では、葬儀の際にも歌われるそうです。
男女(あるいは同性でも)の掛け合いで歌われることも多く、個人の、うちに秘めたやりきれない悲しみを吐露する歌。
張り詰めた想いがそのまま声になるような「ピーンと張り詰めた一筋の線のような」歌い方が特徴。
歌詞は様々あるが、伝わっている中で代表的なものは、下記の歌詞。
(美ら島物語参照)
1.ゆなぐにぬなさぎ いくとぅばどぅなさぎ
ぬてぃぬあるあいや とぅやいしゃびら
(日本語訳)与那国の情け 云う言葉が情け 命のある間は おつきあいしましょう。
2.ゆなぐにぬとけや いきぬみじぐくる
くくるやしやしとぅ わたてぃいもれ
(日本語訳)与那国の渡海は 池の水心 心安々と 渡っていらっしゃい
3.なんたはまうりてぃ むちゃるさかじきや
みなだあわむらし ぬみぬならぬ
(日本語訳)波多浜下りて 持った盃は 涙泡盛らし 呑むことができない
石牟礼道子作『緑亜紀の蝶』出演 2020年3月11日(火)
